言葉にならない想い。。。
今のこの想いをブログの文章に書いても、薄っぺらくなってしまうような気がして、
ここ2〜3日は頭の中をグルグルと巡っている感じでした。
でも、やっと
この想いを、今の想いを、ブログに書くというより、先生に伝えたいなと想い、書くことにしました。
私が今このように大好きなお菓子作りが毎日できて、
みなさんに喜んでいただけて幸せをいただいているのは、
やはりイルプルー・シュル・ラ・セーヌとの出会いがあったからだと思っています。
そのきっかけを下さった先生、深堀紀子先生が3月5日にご逝去されました。
こんなに早くお別れするなんて、いったい誰が想像したことでしょう。
私がイルプルの門を叩いたのは、今から14年前。
その前は吉祥寺ケーキセミナーというお教室に通っていました。
そこで私は深堀先生に教えていただき、そのあまりに丁寧で的確で、わかりやすい説明と実習に
すっかり魅了されました。
特にパイの伸ばしでは、本当に事細かに教えてくださり、身体にしみ込んでいくように理解できたことを昨日のことのように覚えています。
その後、先生はご自分の出られたイルプルに講師として移られました。
私がイルプルに通いたい!と強く思ったのは、深堀先生のおかげだったのです。
先生の単発の講習会によく恵比寿まで通い詰めました。
私が師範試験に合格したとき、先生はとっても喜んでくださいました。
その年の新師範代表で挨拶を仰せつかった私は、深堀先生への感謝の言葉を思ったまんま素直に述べさせていただきました。
先生はそのあと私にお手紙を下さいました。
そんなふうに思ってくださって、本当にお菓子作りをしてきてよかった、
これからも頑張れる気がします!と。。。
いつも先生の優しい穏やかな笑顔に癒されてきました。
最後にお会いしたのは、去年の8月、ドゥニさんの講習会の後のパーティーでした。
「食べたの?もっとたくさん召し上がって。」と優しくお料理の方に促してくださいました。
お菓子作りはもとより、お人柄も本当に尊敬できる方でした。
告別式の先生の遺影は、先生のイメージにぴったりの淡いピンクの花々に囲まれて、そのまんまの
笑顔で微笑んでいらっしゃいました。
深堀先生が、師弓田亨先生とともに出されたシフォンケーキの本です。
弓田先生曰く、
一緒にこの本を作っていく過程で、ひとつの疑問を投げかけると、次のときまでに、その何倍もの答えを用意してくる熱心さには驚かされたと。。
謙虚で、穏やかで、何事にも一生懸命な人でしたと。。。
生徒さんの前で教えるときは、私は少なくとも10回はその前に作ります!
とおっしゃっていらした先生、
だからこそ、あの丁寧でわかりやすい実習があったのですね。
そんな先生にもっともっと教えてもらいたかったです。
深堀先生
今でもまだ先生が亡くなられたなんて、とても信じられません。
目に先生の優しい笑顔が焼き付いて離れない毎日。。。
先生ご自身もまさかこんなに突然、
お菓子作りができなくなるどころか、私たちみんなの前からお別れしてしまうことなど、
思いもよらなかったことでしょう。
でも先生、私たちの心には、しっかりと先生がいます。
先生に教えていただいたことが、ちゃんと息づいています。
深堀先生
本当に本当にどうもありがとうございました。
安らかにお眠り下さい。
先生に導いていただいた私の確かなお菓子作りの道。
これからも先生に少しでも近づけるように、日々謙虚に努力していきます。
そして、美味しいお菓子を作り続けていきます。
どうか見守っていてくださいね。
深堀先生。。。